咲坂伊緒先生の漫画「ストロボ・エッジ」4巻です。
もくじ
「蓮を想う 気持ちなんか、俺が全部 消してあげる」
「だから 俺にしなよ」
安堂に告白された仁菜子。
「私の スキのなり方と、安堂くんの スキのなり方は 多分違う」
「安堂くんを 利用するとか、そんなのしたくない」
仁菜子は答える。
返事は保留のままだったが、蓮への気持ちは変わらないままだった。
仁菜子は友達の代わりに、掃除当番を引き受けることに。
蓮も学の代わりに掃除当番を引き受け、一緒に中庭掃除をする。
学は、蓮の仁菜子に対する微妙な変化に気付き、二人をどうにかしようとする。
しかし、友達の裕に止められる。
掃除の途中、仁菜子と蓮が座り込んで話をしているところに、ボールが飛んで来る。
避けた蓮の口が、仁菜子の額に当たってしまう。
困った顔の蓮を見て、普通に振る舞う仁菜子。
ゴミ袋を取って来る、とその場を離れた途端、今まで味わったことのない切なさに、涙が溢れてしまう。
昼休み、仁菜子は蓮の様子がいつもと違うことに気付いて声をかける。
ヤバいと感じ、保健室に連れて行く。
蓮は熱があり、そのまま暫く休むことに。
蓮が目を覚ますと、学と裕がいた。
夢うつつの中、蓮が言う。
「木下さんといると時々、悲しくもないのに、泣きたいような気持ちになる」
煽る学。
「多分 ダメだ なんとなく」
そう呟いて、また眠ってしまう。
体調を崩した蓮の代わりに、バイトに入った仁菜子だったが、安堂と一緒で気まずい空気。
帰り道、寒そうな仁菜子に、自分のマフラーを貸す安堂。
仁菜子は、安堂が悪い人じゃないとわかっているのに、どうして蓮じゃないとだめなんだろう、と思うのだった。
元気になった蓮は、仁菜子にバイトを代わってもらったお礼がしたいと言う。
考えた仁菜子は、バイト後に、学と一緒に勉強を教えてもらうことに。
居残り掃除の学を残して、蓮と二人で帰る仁菜子。
電車の中で、疲れて寝てしまう。
うとうとして揺れる仁菜子に肩を貸す蓮。
蓮は自分の駅では降りず、仁菜子と一緒に降りる。
蓮の気遣いに気付いた仁菜子は、「反対のホームまで送る」と言う。
「時間が遅いから、このまま帰れ」、と言う蓮。
仁菜子は素直に帰ろうとしたが、「やっぱり見送る」、と蓮を追いかける。
階段で転びそうになる仁菜子を受け止める蓮。
仁菜子は一瞬、蓮に抱きしめられたような感覚に。
「人って 結構欲張りなんだよ」
「どんなに近付いたって、交わる事なんかない、蓮と仁菜子チャンは」
安堂の言葉を思い出す。
「蓮くんがふたりいればいいのになぁ」
そう呟くのだった。
大樹は父親が福岡に転勤になり、自分もついていくことにしたとさゆりに伝える。
母親と暮らすという選択もあったが、父親の顔を見たら言えなかった。
「さゆりとも離れたくないし、頭の中がグチャグチャだ、何も考えなくていいところに、さゆりを連れ去りたい」、と言う大樹。
「いいよ、行こっか」、とさゆり。
二人は夜の海へ行くが、我にかえった大樹はさゆりを家に送り届ける。
別れ際、「大丈夫だよね、私達なら」、と言うさゆり。
「必要な時にそばにいてあげられない、さゆりをしばることはできない」、と言う大樹。
二人は別れることに。
次の日、大樹とさゆりが別れた事を知って驚く仁菜子たち。
大樹を見かけた仁菜子が声をかける。
「さゆりの為を思うなら、もっと頑張れ、ジタバタしろ」、と応援する仁菜子。
考え直した大樹はさゆりに会いに行くのだった。
一方、父親の再婚話を聞いてショックを受けた麻由香は蓮を呼び出す。
「やっぱり ずっと変わらない気持ちなんてないのかもね」
「私達も 変わっちゃうのかな」
麻由香の言葉を聞いた蓮が言う。
「大丈夫だよ 俺は どこへも行かない」
「もっかいがんばらせてください」、とさゆりに言う大樹。
「ひとりで勝手に答えを出そうとしないで、その都度大樹の気持ちを聞かせてほしい、二人で答えを見つけていこうよ」、と言うさゆり。
大樹は父親に自分の気持ちを伝える。
父親は、「親の勝手で辛い思いをさせた」、と謝る。
大樹とさゆりは元通りに。
蓮がバイトを辞めると知ってがっかりする仁菜子。
学は蓮の行動がおかしいと、再度不審に思う。
バイトを辞める理由が、「頼まれた期間が終わったから」、それだけではないと思い、蓮を問い詰める。
「俺 仁菜子ちゃんといるときの蓮って、好きだけどね」
「おまえ 自分の気持ちに気付いたんだろっ?」
裕が学を止めに入るも続ける。
「ムキになって 自分の気持ち否定したって しょうがないだろ!」
「ムキになって何が悪い」、そう言ってその場を去る蓮。
蓮は自分の想いを閉じ込めようとしていた。
帰りの電車で蓮に会った仁菜子は、蓮の笑顔がいつもと違うと感じるのだった。
二度目のデコチュー事件が!
口じゃなくて、額にっていうのがいいですね。
仁菜子にしたら、心臓飛び出るくらいドキドキだったんだろうな。
蓮が必死で自分の気持ちを抑え込もうとしているの、とても切なかったです。
寝ていた仁菜子を起こさないように、わざと電車を乗り過ごしたシーンなんて…辛かった。
結構がっつり仁菜子に傾いちゃってるんではないかと思うくらい、必死に抑えてる感が。
がっちゃんが、やたら蓮と仁菜子をくっつけたがるのもわかるし、裕がそれを止めるのもわかるし、どっちが正しいのか…
裕って考え方大人だなぁ。
雰囲気も大人っぽい。
大樹が父親についていけないと打ち明けるシーン、ここも切なかった。
父親的には、やはり一緒に来て欲しかったのかな。
父親の気持ちを汲める大樹が、本当に良い子だなぁと思いました。
大樹とさゆりは結婚してもうまくいきそう。
麻由香が蓮より仕事に夢中な感じが出てるので、今後どう動いてくるか楽しみです。