咲坂伊緒先生の漫画「ストロボ・エッジ」6巻です。
もくじ
麻由香と別れた蓮。
学校で大樹に会う。
「別に俺に気を遣わなくていいから」、と言う大樹。
「そうじゃなくて…何でもない」、と何かを言いかけた蓮。
察した大樹は、麻由香が受験に合格した事を伝えるのだった。
蓮が彼女と別れたという噂は、瞬く間に校内に広まった。
次から次へと女子から告白される蓮。
仁菜子も周りからチャンスだと急かされるも、蓮や麻由香の気持ちを考えると、そんな気になれないのだった。
学は仁菜子に、「バレンタインのチョコをあげる人がいるか」と探りを入れる。
「本命も義理もあげない」、と答える仁菜子。
このやり取りを蓮が近くで聞いていた。
安堂は蓮が彼女と別れてショックを受けていた。
しかし、学から仁菜子が誰にもチョコをあげるつもりはないと聞き、「首の皮1枚繋がった」と少しだけ元気を取り戻すのだった。
グラマーの教科書を忘れた仁菜子は、学に借りることに。
授業が終わり、返しに行くと、借りた教科書は学の物ではなく、蓮の物だった。
教科書と一緒にお礼チョコを渡す。
蓮はありがとう、と受け取るのだった。
ホワイトデーに、仁菜子へお返しをしなかった蓮を責める学。
もう無理して気持ちを抑える必要はない、と言う。
「自分が情けない」、と言う蓮。
「自分の中に、彼女以外の誰かの存在に気づいたら、それを消す努力をするのは当たり前と思ってたのに」
蓮の言葉を聞いて、学が言う。
「努力して少しも消えないものを、消そうとし続けるのが無理って事じゃん?」
二人の話を聞いていた裕は、「別れた事を後悔しているならヨリを戻せ」、と言うのだった。
球技大会、安堂は、蓮と対決する試合中、体力の限界がきて倒れてしまう。
保健室で目を覚ますと、そこには蓮が。
「余計なお世話だ、たいした友達でもないのに」、と悪態をつく安堂。
何も言わない蓮に、安堂が続ける。
「おまえっていっつもそうなっ。なんも言わねー。そうやってやり過ごすみたいなの、余計腹たつんだよっ」
「真央とのキスの事だって、なんで俺に何も言わなかったんだ。あれは未遂だったろ!?」
「俺知ってんだよ。なのになんでなんも言わねーの。言い訳くらいしてくりゃよかったんだっ」
「あの時おまえに、何て言えばよかったんだよ」
蓮はそう言って保健室を出るのだった。
教室に飴を取りに行った仁菜子は、ひとりでいる蓮を見かけて話しかける。
「友達ってさ、片方だけがそう思ってるだけじゃ、成立しないもんなのかなと思って。」
「あいつを友達と思っちゃいけないのかなと思って。俺があいつをどう思っていようと。」
落ち込んだ様子の蓮。
仁菜子は安堂に、「蓮が大事な友達とケンカしちゃって落ち込んでる」、と伝えるのだった。
蓮のアルバイト先に、突然現れた安堂。
この前のは八つ当たりだったと謝る。
嬉しそうな蓮。
安堂は、「仁菜子チャンの事好きなんだろ?」と訊く。
答えない蓮。
「いーよ。それでも俺ら、一応友達だからよ。親友じゃねーけど」
二人は仲直り?するのだった。
2年生になった仁菜子。
蓮と同じクラスに。
安堂や学、さゆりたちも一緒だった。
1年生には安堂の元カノ、真央が入学していた。
安堂の、「俺って動けるモヤシなんだぜ?」が面白かったです。
モヤシなのにかっこいいし。
あと、がっちゃんが、せっかく凄くいい事言ってるのに、モシャモシャポテト食べてるのが笑えました。
がっちゃん、説得力に欠けるよ。
そんながっちゃんを、あたたかく?見守る裕クンは、元カノと何かあったかな?と。
それは、さゆりだったり?
そんな予感のする最後のシーンでした。
蓮と安堂の友情物語、とても良かったです。
蓮ってすごい不器用な男なんだなーと、改めて思いました。
今回、安堂と本気でぶつかって、わだかまりが無くなったような。
完全になくなったとは言い難いけど。
「親友には戻れない」、と安堂が言い切ってるのは少し悲しいなと思いました。
蓮が言っていた、
「友達ってさ、片方だけがそう思ってるだけじゃ、成立しないもんなのかなと思って」
これ、なんか哲学的?深いなぁと思いました。
自分は友達だと思ってたのに、相手は知り合い程度にしか思ってなかった、としたら結構悲しいかも…
蓮も仁菜子が好きだと認めたので、また安堂とこじれるんだろうけど、仲良しでいて欲しいなぁ。
異性絡みで友達関係に亀裂が生じると、なかなか元に戻らない事が多いので。