「3月のライオン」第11巻、短編「ファイター」のネタバレと感想

「3月のライオン」第11巻です。

映画公開まであと少し!

第11巻には、短編の「ファイター」というお話が掲載されています。

3月のライオンの話が始まる前の、零くんの話です。

アニメは毎週土曜23:00から、NHK総合テレビで放送中です。

2017年1月25日には、Blu-ray&DVD第1巻が発売されました。

それでは、原作の「3月のライオン」第11巻の内容と感想をお届けします。

マンガ「3月のライオン」第11巻のあらすじ

「先生 婚約ってどうやったらいいんでしょうか」

零の突然の質問、予想もしなかった展開にあっけにとられる林田先生と野口先輩。

 

零の気持ちを知ったみさきおばさんとあかり。

今後どうしていくべきか話をしているところに零がやってくる。

ひなが寝ているうちに、「ひなをせかさないで欲しい」と伝えようとする二人。

そこに寝ていたひなが起きてきてしまう。

ひなは零のプロポーズをお芝居だと勘違いしていた。

否定しようとした零を、慌てて止めるみさきおばさんとあかり。

おじいちゃんは一部始終を聞き、零がいてくれて本当に良かったと思うのだった。

 

その頃、零は大阪で藤本棋竜と対局していた。

帰りの新幹線の時間が気になる零は、よくしゃべる藤本棋竜の話を受け流し続ける。

しゃべりに夢中になりすぎ、零が勝利する。

「婚約者にストーカーが付きまとっているから帰りたい」と言う零に、藤本棋竜が詳しく話を聞かせろと足止めする。

そして鹿児島に川本姉妹を連れてくるように言う。

 

対局後、急いで東京に戻った零。

川本家の近所の店に入ると、川本姉妹の父親がいた。

全く懲りずに身勝手なことを言う父親を見た零はついにキレる。

「もういい 黙れ ふざけんな」

「カッコウでもいいやと思えるんなら 裸で木にとまって 虫でも喰ってろ」

 

零が疲労困憊で倒れているところを、帰宅したあかりたちが見つける。

そのまま川本家で朝を迎えた零。

皆で朝ご飯を外で食べることに。

 

帰り道、またも父親に遭遇してしまう。

今度は新しい家族の子供を連れていた。

最後のお願いだと言う父親に、きっぱりと断るあかりとひな。

この時を最後に、父親がやってくることは無かった。

 

おじいちゃんのお見舞いに行った零。

ひなとのことを許してもらう。(ひな次第だなという条件付き)

同時に川本家とあかりに必要なものが何か、頭を悩ませる零。

行きついた答えは「あかりの人生の伴侶を探す」というものだった。

3月のライオン 短編「ファイター」のあらすじ

ぼくの隣は いつも空席だ

最初から胸が痛くなるこのセリフで始まります。

零くんは小学生、ある日の遠足のバスでのこと。

隣に座る予定だった男の子が「桐山の隣はイヤだ」と言って騒ぐ。

「もう少し目立たないようにやってくれ」と思う零。

 

お弁当の時間になり、人目に付かず「ひとりで」食べられる場所を探す。

少し離れた場所につつじの植え込みを見つけ、そこで隠れて食べる。

将棋の問題を解くことに夢中になり、バスに慌てて戻る零。

先生に「隣の席は誰か」聞かれ、「最初からいない」と答える。

先生 僕の隣は このまま一生 空席なんでしょうか

そんな零にとって、対局前に渡される自分の名前が書かれた紙は、魔法の切符だった。

これさえあれば、いつも誰かが目の前に座り、自分の居場所はなくならない、だから、何に換えてでも守らなくてはならない。

そして、自分が変わったのでも周りが変わったのでもなく、必死で指し続けるうちに、

気付いたら、同じ光の射す方へ向かう人達と、一緒に旅をしていることに気付いた。

光の指す方へ 僕らの旅は 続くのだ

 

藤本棋竜が大好きになってしまった第11巻です。

いつも怖そうな顔しているんですが。

才能ある若者が大好きな雷堂さん。

さんざん零くんにスルーされてもしゃべり続けた結果、「あっれぇーー?」て。

・・・あっれぇー?

何だろ・・・

俺の竜・・・

詰んでね?

風貌とのギャップが・・カワイイというかもう愛しいです。

キャバ嬢とのくだりとか、自分の経験談を絡めて、延々と零くんにアドバイスする様子が面白くて。

で、たまに正論挟んできたりします。

「将棋より大事なもんがあるか」って。

 

婚約者にストーカーがつきまとってるんです!!

今こうしてる間にも 彼女の身に何かあったら

どーするんですか!?

ひなちゃんのことになると、ものすごいムキになる零くんがカワイイ・・

東京にいるひなちゃん達が心配で仕方なかったんでしょうねぇ。

 

ついに、いつも温和で冷静な零くんが、川本姉妹の父親にキレました。

読者全員を敵にまわすくらいの、どうしようもないダメ親父っぷりに虫唾が走りました。 

「詰んでからが 長くて汚い」

零くんのセリフですが、なんかカッコイイ・・

本当にこの父親の醜態をよくわかっていますよね。

零くんの言う通り、その場しのぎの行動で、ダメだったら次、また次って繰り返すんでしょうね。

人生は いつも

「立ち向かう」か「座り込む」かの二択だ

何もしないでいても たすかるなら

僕だってそうした

でも そんな訳ない事くらい 小学生にだって解った

だから自分が居てもいい場所を 必死に探した

こうやって懸命に生きてきた零くんにとって、この父親は最も受け入れ難い人種なのだと思います。

よくぞやっつけてくれた!と心から思いました。

前巻に続き、零くんがどんどん強く、大人になっていきます。

ちょっとかっこよくて泣けるくらい。

そして、父親に手を引かれていた女の子。

きっとつらい運命を辿るのだろうと容易に予測できてしまい、悲しくなりました。

 

暗くなってしまいましたが、11巻のおいしいもの。

「川本家手巻き寿司」です!

イクラ、イカ納豆、トロタクアン、エビアボカドマヨネーズ、マグロ、ゴマ塩ユッケ、ミョウガ、しそ、ツナマヨ・・

自宅で手巻き寿司するのはよくあるんでしょうかね??

我が家は今のところ一度もやったことなく、最後に食べたのは20年以上前かも・・なのでこれはやばい。

トロタクアンって何?ゴマ塩ユッケって?韓国海苔巻いちゃうの?

外食で手巻き寿司って聞いた事ないので、家でやるしかないんだよなぁ。

チャレンジしてみたくなる一コマでした。