咲坂伊緒先生の新連載「思い、思われ、ふり、ふられ」第2巻です!
もくじ
マンガ「思い、思われ、ふり、ふられ」2巻 PIECE5のあらすじ
朱里ちゃんと理央くんは
本当の姉弟じゃなかった
由奈は、理央の好きな相手が朱里だという事も知る。
理央くんは今も 朱里ちゃんが好き?
ずっと平気なフリしてるの?
無理して笑ってるの?
朱里は由奈に、誰に何を言われても、徹底して兄弟として振る舞おうと、理央とふたりで必死だった、そうする事でしか自分たちを守れないと思った、と告げる。
由奈は朱里に何も言ってあげられない事を、情けなく思うのだった。
理央が女の子に対して軽く接するのは、自分の中の「一番好き」を更新したい一心でしているのかもしれない、理央の心の中には、まだ朱里がいるのかもしれない、と考える。
理央を好きでいることをやめたい、でもやめるのにはどうしたらいいのか、と悩む。
そんな由奈に対して、変わらず優しく接してくれる理央。
やめたいって 思ってるのに
どうしてどんどん 好きになる事ばっかり
理央と一緒に下校途中、突然雨が降ってきて、高架下で雨宿りするふたり。
すると、理央が話を始める。
「俺、雨ってすっごいキライ。親父の再婚相手が、朱里のお母さんだって知った日が雨だった」
その日に父親からの着信に出てみたら、相手は朱里だった。
訳もわからず呼ばれた場所に行ってみると、朱里と朱里の母親、自分の父親がいた。
そこで初めて事の状況を知らされた。
「その日に告白するつもりだった」
「中2の時、転校してきた朱里にさ、一目ボレして、なんかもうずっと好きで、やっと決心ついた時だったのにさ」
「まー言えなくてセーフだったんだけどね、まさか家族になるとは思わないじゃん」
「理央くんは、朱里ちゃんの事、今でも好きなの?」
由奈が訊く。
「分かんない」
「ってか、考えないようにしてる」
そう答える理央。
そんなはずないのに
そう言うしかなくて
それを言わせてしまった事に
すぐに後悔した
「これ俺の秘密だから、誰にも言わないで。約束。」
ふたりは秘密を共有する。
由奈は、秘密を話してくれた理央に、自分の気持ちを隠すことは出来ないと考え、思わず告白をしてしまう。
「私、理央くんが好きです」
「だから、私をふって」
マンガ「思い、思われ、ふり、ふられ」2巻 PIECE6のあらすじ
由奈の告白に驚く理央。
「ずっと気持ちひきずらないために、そしたら、理央くんが自分の気持ち誰にも言えなくて苦しい時、話くらい聞ける友達になれるかな…って」
由奈はフラれてしまうが、友達として仲良くしてもらうことに。
「由奈ちゃんの気持ち知らないで、朱里の話ベラベラしてたなんて、どんな気持ちで聞いてたんだろ。俺サイアクだな…」と落ち込む理央だった。
朱里にフラれた事を報告する由奈。
だから理央はやめとけって…こんなに泣くくらいなら、と思う朱里。
次の日から、由奈は理央とどう接したらいいのかわからず、朱里に相談する。
徐々に話せるようになる人もいれば、ずっとしゃべれなくなる人もいる、嫌なら無理に話さなくてもいい。
今まで告白してフラれた事が無いと言う朱里。
「相手と自分の気持ちが一致してるなって分かるまで、距離詰めてから告白するってだけだよ。ウラを返せば、そうじゃないと告白できないヘタレって事だもん」
「由奈はすごい頑張ったと思うよ?」
朱里にそう言われても、なかなか吹っ切れない由奈。
でも 前よりは下向かなくなったね
だって 俺とちゃんと目が合うもん
理央の言葉を思い出す。
私 少し変われた あの時の自分
ちょっと好きだったな
それを教えてくれたのは 理央くんなのに
由奈は勇気を出して、理央に話しかける。
しかし、理央と一緒にいた友達に、理央に付きまとっていると勘違いされ、「キッショ」と言われてしまう。
それを聞いた理央は急にキレて、相手に突っかかる。
和臣が仲裁に入り、事なきを得るのだった。
マンガ「思い、思われ、ふり、ふられ」2巻 PIECE7のあらすじ
朱里は由奈に、理央のことはもう大丈夫なのかと訊く。
「なんともないって訳じゃないけど、私にとって初めての事ばっかりで、分からない事いっぱいあるし、ふられちゃったのはすごく悲しいし」
「でも自分がちょっと変われた気がして、それはすごく嬉しいかな」
「新しい世界に連れ出してもらった気分」
照れながらも、笑顔で答える由奈。
朱里は中学時代の友人、花乃から連絡を受ける。
花乃の兄、瑛士に憧れていた朱里。
瑛士からもらったブレスレットを今も大切にしていた。
なぜ今も大事にしているかはわからなかった。
恋をしてから前向きに変わっていく由奈に、影響を受けていく朱里。
本当は私 瑛士さんの事好きなのかな
でも 私みたいな子供 相手にしてもらえるはずないって
振り向いてもらえなかった時 傷つくのがイヤで
自分の気持ちにフタしてただけなのかな
瑛士に会いに行こうかどうか、駅のベンチで考え込む朱里。
マンガ「思い、思われ、ふり、ふられ」2巻 PIECE8のあらすじ
朱里はそのまま、家に連絡もせず帰宅する時間が遅くなってしまい、みんなに心配をかけてしまう。
朱里を見つけた理央は「自分勝手もいい加減にしろ」と怒る。
「とにかく帰ろ。そんでちゃんとみんなに謝りな。山本さんの言い分もあとでちゃんと聞くから」と言う和臣。
言い分…ある
私 ほんとは
言いたい事 たくさんある
ほんとは
ずっと いっぱい 怒ってたんだ
次の日、朱里は由奈に、前向きに頑張る由奈に影響されて、自分も「新しい世界」が見たくなってしまった、と言う。
そして、いろいろ確かめる為、改めて瑛士に会いに行こうと決意する。
朱里と気まずくなった理央を元気付けようと、話を聞く由奈。
理央は、「朱里を簡単に連れ去ってしまいそうな、大人の瑛士って奴が気に入らなかった」と打ち明ける。
「自分と付き合うことで、朱里をつなぎとめられると思った」と言う理央。
由奈は、「朱里ちゃんはそんなふうに、いなくなったりしないよ、だって私達がいるもん」そう励ますのだった。
山本さんの言い分も あとでちゃんと聞くから
和臣の言葉を思い出した朱里は、なんとなく、以前和臣と会ったレンタルショップに立ち寄る。
すると偶然和臣に遭遇し、瑛士に会って来たと告げる。
2人で歩きながら、自分の中にあった気持ちを説明する。
「瑛士さんに対する気持ちって、自分の知らない世界に連れてってくれるんじゃないかっていう勝手な幻想で…つまりただの現実逃避だったっていう」
「瑛士さんのキラキラが消えてたのは、家に不満がある自分ってのにはっきり気付いたからだと思う、それに気付けたのも、私の言い分も聞くって言ってくれた乾くんのおかげ…」
和臣は、「寄り道しよう」と言って、朱里を近所の夜景がきれいな場所へ連れて行く。
「あそこにはどんだけ夢みたいな世界が広がってんだろうって、想像するだけでわくわくして、本当に行ってみたけど、ここと同じ、だたの現実だった」
「解決できない事もいっぱいあるよ。そしたらもう、仕方ないって思うしかないじゃん」
「それでもたまには、ごめんね、ありがとう、たすかるよ、とか言って欲しいよな。それだけでいいのにな」、と言う和臣。
どうして乾くんはいつも
流れていってしまいそうな気持ちを
すくいあげてくれるんだろう
和臣には素直に話ができる朱里。
誠実な態度で話を聞いてくれる和臣に、ドキドキしてしまうのだった。
感想
ずっと下を向いていた由奈が、理央に告白してから少しづつ強くなっていくのが健気で、応援したくなります。
朱里が影響されるくらい変わっていますよね。
あれだけ理央に自分から関わってしまっている以上、吹っ切れるのは当分ムリそう。
理央の口から直接朱里のことを聞くのって辛いだろうなぁ。
理央が自分の父親と、朱里の母親が再婚すると知った日の、タイミングの悪さったらないですね…。
ものすごく理央に同情したいというか、何とも言い難い。
あと少し、数分、数十分でも早く朱里に連絡していたら、留守電を聞いていたら、全く違う結末が待っていたかもしれないなぁ。
理央自身の後悔を思うと、とても切ないです。
由奈に影響された朱里にも動きがありました。
朱里が和臣に魅かれるって意外だったかも。
年上の瑛士さんに憧れていた、というのはすごく納得でした。
当の和臣は、朱里には興味ないのかな?
そもそも、女子というものに関心がないのか…謎です。
朱里と和臣、くっついたら、なかなか面白いカップルになりそう。
現時点では、個人的に理央の想いが報われて欲しい気もします。(由奈ごめん)