「神様はじめました」第10巻のネタバレと感想

鈴木ジュリエッタ先生のマンガ「神様はじめました」第10巻です。

アニメ化もされました。

マンガ「神様はじめました」第10巻のあらすじ

奈々生と巴衛、クラマと牡丹丸は、いよいよ僧正坊のいる道場へ潜入することになった。

二手に分かれ、一方が二郎の気を引いている間に、もう一方が僧正坊を見つけ出す作戦だ。

まずは土地神に扮したクラマと巴衛が潜入に成功する。

奈々生と牡丹丸は、僧正坊の捜索にかかるが、二郎の結界の中で思うように動けない。

二郎を酒に酔わす予定が、先にクラマがつぶれてしまい、代わりに巴衛が奈々生に化けて、二郎を動揺させる。

「二郎は奈々生に気がある」と確信した巴衛。

はっきり認めようとしない二郎に、自分を見ているようでイライラしていた。

そこに夜鳥が現われ、「奈々生たちを捕獲した」と巴衛を挑発する。

巴衛とクラマは二郎の結界牢に閉じ込められてしまう。

 

奈々生たちは夜鳥に捕まる直前、魂の抜かれた僧正坊を見つけていた。

全てを仕組んだのは夜鳥だと知った奈々生は、退魔結界で夜鳥を消し去る。

そして道場中を走り、結界を張り巡らせる。

巴衛とクラマが捕まった結界牢は消え、鞍馬山は明るく温かい空気に包まれるのだった。

 

結界を張り終えた奈々生が、僧正坊の魂を探していると、行き着いたところで二郎に遭遇する。

奈々生は二郎と共に、17年間封鎖されていた地下へ。

昔、翠郎が大怪我を負った雷獣の穴に魂があると確信した二郎は、一人で穴の中へ。

あとを追った奈々生の背後に雷獣が現れる。

二郎が奈々生をかばい、放電を受けてしまう。

駆けつけた巴衛が雷獣から二人を救う。

雷獣が飲み込んでいた僧正坊の魂を吐き出す。

二郎は大怪我を負うが、桃丹のおかげで回復する。

 

鞍馬山最後の夜、二郎の快気祝いで花見が催される。

奈々生に、「ずっとここにいればいい」と言う二郎。

言葉が出ない奈々生。

二郎は、いつでも思い出せるように、桜の中の奈々生を目に焼き付けるのだった。

 

花見の酒まんじゅうを食べた奈々生は酔っ払ってしまい、巴衛に背負われて帰路につく。

巴衛の背中で寝ぼけながら、「だいすき」と呟く奈々生。

「俺も好きだよ」

巴衛も小さく返すのだった。

 

第10巻、いちばん面白かったのがここ。

3回まわって「ニャー」と言ってしまった巴衛が愉快すぎました。

その後クラマが、奈々生の札の効力に驚くところも。

奈々生が白札に書く字って、すごく味がありますよね。

「土地神代理」、あの札だけでも笑えます。

札といえば、行書でサラッと書かれるイメージがあるところ、奈々生が書くと札の横幅いっぱいに、書き初めみたい。

 

二郎が奈々生に惚れていると知って、焦る巴衛が可愛かったです。

「鏡を見ているようでイライラする」なんて自分で認めるようなこと言うの、今までなかったかも。

少しずつ素直になってきました。

最後は気持ちを口にしていましたね。

 

二郎が良い人になって良かった!

ついこの前登場したばかりのはずが、主役が霞むほどのカッコよさ。

巴衛にはない男っぽさがありますよねー。

また告白の仕方もニクイ。

惚れた女に

目の前で死なれてはたまらなかった

それだけだ

そりゃもう奈々生以外のみんなもビックリでした。

 

クラマが巴衛にいいことを言っていました。

「人の命は短いから、生きたいように生きればいい」という巴衛の言葉は、本心なのか強がりなのか。

二郎は妖だから長く生きるんですよね…

この先ずっと奈々生を想って生きていくのでしょうか。

「桜の中の奈々生を目に焼き付けておこう」、ってシーンは少し切なかったです。