「神様はじめました」第9巻のネタバレと感想

鈴木ジュリエッタ先生のマンガ「神様はじめました」第9巻です。

アニメ化もされました。

マンガ「神様はじめました」第9巻のあらすじ

奈々生はミカゲの言葉が頭から離れなかった。

巴衛に求愛するのは無責任じゃないだろうか、自分と巴衛の間には大きな壁が立ちはだかっていると感じていた。

出雲からの帰り、香夜子のいる京都に立ち寄った奈々生。

相手がどう思っているかなど気にもせず、迷いなく霧仁を追う香夜子を目の当たりにする。

香夜子は別れ際、自分を変えてくれたのは奈々生だ、「ありがとう」とお礼を言う。

奈々生は、これからいろんな壁にぶつかっても前に向かって進もう、と決めるのだった。

 

出雲から戻り、平和な日常に戻ってきた奈々生は、友人のケイから合コンに誘われる。

気乗りしなかったが、ケイには借りがある為、渋々参加することに。

巴衛は気になって、クラマと瑞希と共に、合コンの様子をこっそり見に行く。

男のひとりにちょっかい出されそうになったところ、巴衛が入り込んで邪魔をする。

奈々生を連れて途中で家に帰ろうとする。

どことなく巴衛がイライラしているように見えた奈々生は、イライラの「理由」と聞こうとする。

「私のこと 好きってこと?」

瑞希の邪魔が入り、聞くことはできなかった。

 

鎌倉の毛利邸では、夜鳥という妖怪が霧仁を訪問していた。

「悪羅王の体を取り戻す役目を、自分に任せてほしい」と言う。

夜鳥は霧仁が悪羅王とは気づいていないようだった。

そして、忠義の証として鞍馬山を献上すると言う。

 

奈々生と巴衛の前に、鞍馬山から下山してきた天狗の牡丹丸が現れる。

「真寿郎」という名前の天狗を探していた。

その天狗は、なんとクラマだった。

奈々生はクラマのもとへ牡丹丸を連れて行く。

「鞍馬山に帰ってきてほしい」と言う牡丹丸に、「自分は脱落者だから帰れない」と言うクラマ。

牡丹丸の腕には鞭で打たれた無数の傷が。

それを見たクラマは、鞍馬山に帰省することを決める。

 

僧正坊の一子として生まれたクラマ。

周りの兄達から陰口をたたかれていた。

孤独だったクラマの唯一の拠り所となったのが翠郎兄だった。

 

クラマは牡丹丸を連れ、奈々生、巴衛と共に鞍馬山へ向かう。

山を上る途中、クラマの前に翠郎兄が現れる。

大好きだった翠郎兄が、自分のせいで飛べなくなったと聞く。

その翠郎兄から「お前なんか見捨てていれば良かった」と言われる。

しかしクラマは翠郎兄が幻覚で偽物だと気付き、無事に天狗の里にたどり着く。

 

真っ先に迎えてくれたのは本物の翠郎兄だった。

ご無沙汰しておりました、と最敬礼するクラマ。

四代目になろうとしている二郎は、三代目から力を継承しようとしていた。

奈々生は、山を覆う瘴気で枯れてしまった万年桜を、白札を使って満開にする。

それを見ていた二郎は、奈々生を「天女」だと勘違いする。

 

奈々生が出雲から持ち帰った薬、「桃丹」を僧正坊に飲ませようと提案するクラマ。

しかし、僧正坊がいる道場は、二郎が取り仕切る警備が厳重で近づけなかった。

翠郎兄は奈々生に、面倒ごとに巻き込まれる前にクラマと共に山を下りるよう勧める。

何でも一人で背負いこみ、人に助けを求めない、そんなクラマの性格を知っている翠郎兄は、四代目を背負ってしまう前に帰そうと思っていたのだった。

 

ひとりで考え込んでいたクラマに、「お前はどうしたい?」と尋ねる巴衛。

「道場に潜入して、親父殿に 薬を渡したい。力を 貸してくれないか」

奈々生と巴衛に本音を打ち明けるクラマだった。

 

この二人がこんな仲良しになってくれて、読者としては嬉しい。

奈々生には常に上から目線の香夜子が、霧仁の話になるとこんな風になってしまうの、17歳の乙女感あってかわいい。

もはや霧仁は危険でしかないので、近づかない方がいいのですが…

会ってもらえるかわからないのに、京都から鎌倉に行ってしまう行動力。

プライド高いばかりで強がってるだけかと思ったら。

思い立ったら即行動、御見それしました。

 

牡丹丸かわいかったです。

天狗の子供達、たくさん出てきましたが皆かわいい。

それゆえ二郎の横暴さには目に余るものがありました。

天狗から見ても、巴衛は狐なんだなー。

昔読んだ本の影響からか、妖狐と天狗は仲良しのイメージがあります。

異種の妖である巴衛は、簡単に天狗の里に入れないのかと思っていたのですが、そうでもなかった。

クラマは天狗の里で期待された人だったんですね。

下界でもキャーキャ―言われていましたけど、里にいる時の方がかっこよく見えました。

子供にも大人にも頼られていて。

 

なんと、あのクラマが奈々生と巴衛に助けを求めるとは。

巴衛もクラマに「どうしたい?」と気にかけていて、いつの間にか友情関係が築かれていました。

自分のことを「脱落者」だと言っているクラマに自信を取り戻して欲しいです。

親父様に会って、桃丹を無事に届けさせてあげたいなぁ。