「神様はじめました」第23巻のネタバレと感想

鈴木ジュリエッタ先生のマンガ「神様はじめました」第23巻です。

アニメ化もされました。

マンガ「神様はじめました」第23巻のあらすじ

奈々生は、巴衛が球根を食べてしまった為、イザナミから新しいものをもらう。

巴衛が連れてきた人間の子供は何も覚えていなかった。

大切なものが黄泉にあり、それを見つけるまで家に帰れない、と言う。

ミカゲは悪羅王に「進化の水」を飲ませ、進化をやり直させようとしていた。

そこで、瑞希と乙比古は進化の水をもらうために沖縄へ向かう。

瑞希はウナリの羽衣を奈々生に託す。

 

その頃、大国主は旧友の黒麿を救おうとしていた。

しかし、ずっと孤独だった黒麿は、なかなか心を開こうとしなかった。

 

一方、霧仁たちも火の山に到着し、戦神の強力な結界を破って中に入ろうとする。

すると「怒りの鉄槌」が振り下ろされ、まともにくらいそうになった霧仁を菊一がかばう。

動けなくなった菊一は、自分を置いて先に行くよう言う。

夜鳥はそんな菊一にとどめを刺す。

大切な式神を殺され、激怒する霧仁。

 

奈々生、巴衛、ミカゲの3人は、子供を連れて黄泉の火の山へ向かい、戦神と合流する。

巴衛が連れてきた子供は、火の山を見下ろして思い出す。

子供は、霧仁の母親だった。

そして、奈々生が目を離したすきにいなくなってしまう。

巴衛とミカゲも山に向かい、奈々生は無茶できないため、ひとりその場に残る。

 

夜鳥は霧仁の盾になり、戦神に応戦する。

一人で山に向かう霧仁が、大国主の鏡をかざそうとした時、巴衛がその手に噛みつく。

夜鳥が巴衛を押さえつけ、万事休すという瞬間、霧仁の母親が現れる。

「お前を探していた、一緒に家に帰ろう」と言う。

 

母親を突き飛ばし、「こんな女、何度でも殺しましょう」と言う夜鳥に、霧人は、

一度殺したような 口ぶりだな 夜鳥

貴様 母上を 殺したのか

汚えその面 二度と見せんな

と言う。

夜鳥は「あの女のせい、あの女は邪魔者」、と母親を再び攻撃する。

霧仁はそれをかばい、夜鳥の攻撃を受けてしまう。

 

ひとりで待っていられなくなった奈々生が下に降りると、ひどい怪我を負った菊一がいた。

「最期は霧仁の側に」、と言う菊一に肩を貸す。

 

人間である母親をかばった霧仁に、巴衛は「らしくない」と言う。

自分の命の残りは奈々生にやる、と言う霧仁。

霧仁の命は消えようとしていた。

「さようなら 母さん」

そう言うと、母親の膝の上で息絶えるのだった。

同時に、奈々生と歩いていた菊一も、お面を残して消えてしまう。

 

最期は、人を愛して逝った悪羅王。

巴衛は、「自分も変われるのか」、と奈々生に問う。

「変われるよ」と答える奈々生。

そして球根の花が咲く。

 

残された夜鳥は、霧仁が持っていた大国主の御霊を奪い、悪羅王の体と同化しようとする。

球根の花を食べて、野狐に戻った巴衛が後を追う。

 

奈々生は、霧仁が残した精気を自分の中に取り戻す。

火の山から良くない気配が生まれた、というミカゲの言葉を聞き、奈々生は巴衛を追って火の山に入るのだった。

 

いよいよクライマックスです。

途中から涙なしには読めませんでした…

ハンカチを準備して読むことをお勧めします。

 

随所に出現する大国主の軽い感じ。

ちょっとした癒しです。

内容的には、黒麿を闇から救い出そうとする重要な場面なのですが。

大国主、とても好きなキャラです。

 

菊一が霧仁のこと、最後まで身を挺して守ります。

霧仁も菊一のこと大切に思っていたのがわかるので、とても辛い場面でした…

夜鳥ホントに最低だな。

霧仁が自分より菊一を大事にしていることに、嫉妬もあったのでしょうね。

 

ミカゲの本気の退魔結界、初めて見た気がします。

奈々生がやるのとはレベルの違いがわかります。

いつもゆったりしたイメージのミカゲさんが、神っぽくてかっこよかった。

戦神が長いこと苦戦していたので、「早く来い!この馬鹿!」と怒られているのが笑えました。

 

「お別れだ 悪羅王」

昔、雪路と生きることを決めた巴衛が、悪羅王と別れる時のシーン。

今回はその逆で。

ここが一番泣けたかも。

なんだかんだ言いながらも、お互い唯一無二の友だったんだな、と思ったら涙が止まらなかったですねぇ。

巴衛と同じように、悪羅王も人を愛した、という流れがステキでした。

菊一が霧仁のところまで間に合わずに、奈々生と歩きながら消えてしまったのも悲しかった…。

球根の花が咲いたのは、悪羅王のおかげもあったのだと思います。

 

悪羅王との別れのシーンで悲しくなっていたのですが、巴衛が火の山で悪羅王の魂と話をします。

生まれ変わった悪羅王を、巴衛が「必ず見つける」、と約束していました。

その後の悪羅王が嬉しそうで、ちょっと救われました。

巴衛も嬉しそうだったなぁ。

 

悪羅王の体は夜鳥に奪われてしまうのか?