咲坂伊緒先生の漫画「ストロボ・エッジ」5巻です。
もくじ
マンガ「ストロボ・エッジ」5巻 #16のあらすじ
仁菜子の存在が気になり始めた蓮。
麻由香の為に、自分の想いを押しとどめようと、仁菜子と距離をおき始める。
一方、麻由香は大樹の言葉が気になっていた。
「ねーちゃんが、見てないんじゃなくて、あいつが見せてないのか」
仁菜子は心なしか、以前に比べて蓮との距離を感じていた。
冬休みに入り、クリスマスがやってくる。
クリスマス会の買い出しに行くことになった、仁菜子と安堂。
仁菜子は安堂に、自分のどこが好きなのか訊く。
「ズルくない所」と答える安堂。
前に安堂が言っていた「思うだけでいいっていう気持ちには限界が来る」という言葉の意味がわかってきた、と言う仁菜子。
安堂は、「仁菜子チャンが苦しくて限界って言うんなら、俺にすればいいのにって思う」、と言うのだった。
2人が話をしていると、安堂の中学の後輩が話しかけてくる。
「よく俺に しゃべりかけられるね」
「そういう顔すれば、何度でも俺の事、だませると思ってんの?」
「ふざけんな」
見た事のない安堂に、驚く仁菜子。
後輩は、自分の好きな男に近づくために、安堂をだまして利用した、例の元カノだった。
クリスマス会からの帰り道、大樹の家でクリスマスパーティーをするさゆりから連絡が。
ケーキを渡して、大樹の家を出ると、近所のガソリンスタンドでアルバイトをする蓮を見かける。
そばにかけ寄っていいのは 私じゃない
私がどんなに 蓮くんを好きでも
蓮くんは 麻由香さんが好き
苦しくなる仁菜子。
この苦しさを消すために、安堂と付き合うのはズルくないのだろうか、と思うのだった。
マンガ「ストロボ・エッジ」5巻 #17のあらすじ
大樹と麻由香は、父親に会っていた。
どうして母親と結婚したのか訊く麻由香。
父親は答える。
母親と出会ったことは後悔していない、お互い変わらずにいられれば一番良かった。
変わってしまうものもあるし、変わらないものもある、それは誰にも予想できない。
あの時、母親に誓った気持ちには、少しのいつわりもなかった。
麻由香は「父親に会って、思ったより平気な自分がショックだった」、と大樹に言う。
「あんなに嫌だったのに、結構受け入れられている自分に気付いた」と言う麻由香に、「ちゃんと進めてんじゃん、安心した」と言う大樹。
アルバイト先で元気そうな安堂を見て、安心する仁菜子。
安堂から、元カノが好きだったという友達の話を聞く。
自分にとって特別な存在だった、その友達と元カノが、キスしている所を見てしまった。
それは彼女が仕掛けたことで、友達は何も悪くなかったけれど、それ以降、関係がこじれてしまった。
「純粋に友達でいられたあの頃には、もう戻れないんだろうなー」と言う安堂。
話を聞いた仁菜子は泣きだしてしまう。
仁菜子を抱きしめる安堂。
ちょうど制服を返却しに来た蓮に目撃されてしまう。
「何も見てないから」と言って去る蓮だったが、内心動揺していた。
マンガ「ストロボ・エッジ」5巻 #18のあらすじ
「もう、俺んとこ来なよ」
「仁菜子チャンが次に好きになるのは、俺じゃないとヤダ」
安堂の言葉を聞き、仁菜子はやっぱりどこかで蓮の事をふっきらなくてはダメなのか、と思うのだった。
冬休みが明けて新学期。
安堂は仁菜子に告白したことを、蓮に伝える。
「おまえこそ、どーすんの?あるでしょ?ここに。どーすんの?」
蓮の胸を叩いて言う。
「消すのか、それとも自分と勝負するのか」、と訊く安堂。
「そんな遠まわしな牽制しなくても、ちゃんと消すつもりだったよ」
「答えはもう出てる、迷ってる訳じゃない」
蓮は安堂に本音を言うのだった。
駅のホームで蓮に遭遇した仁菜子。
改めて蓮の事が好きだと実感する。
「好き」という想いは消えないのではなくて、「消したくないんだ」、と気付く。
そして、安堂にその想いを伝える。
「私はやっぱり、蓮くんを好きでいたい」
「ふっきる努力をするより、なんとも思ってないフリをし続ける努力をする」
安堂と付き合うなら、違う誰かを好きなままじゃダメだと思う、それくらい安堂のことを、「恋とは違う所で好きだから」、と言う仁菜子。
「フラれたこの瞬間でも好き」
「油断しないで、俺、攻めの手ゆるめないし」
安堂は言うのだった。
マンガ「ストロボ・エッジ」5巻 #19のあらすじ
麻由香は、恋愛が二の次になる程、モデルの仕事にやりがいを感じ始めていた。
デート中、麻由香は蓮との思い出の公園に行く。
「すごい事言っていい?」
話し始める麻由香。
「私もう お父さんの事 結構平気」
「本当は とっくに受け入れられてたのかもしれないけど」
「こういう自分の中の変化を 認めたくなかっただけなのかも」
「だから 私はもう大丈夫」
別れ話を切り出す麻由香に、「なんで?」と反論する蓮。
いつの間にか、蓮より優先するくらい仕事が大事になっていた。
自分の変化を認めた以上、蓮の仲の変化も認めなければならない。
「蓮の心の中には、違う誰かがいるでしょ?」
蓮の心の変化と、無理をしていることにも気づいていた麻由香。
ついに、蓮に別れを告げるのだった。
感想
安堂が全然くじけなくて感心してしまいます。
本当に仁菜子一筋で。
これだけ頑張っているのに、仁菜子は全くブレずに蓮くん蓮くん言ってるので、安堂がちょっと気の毒に…。
安堂が頑張る理由に、元カノとの一件もあるんだろうと思います。
クリスマス会をドタキャンするほど、苦い思い出だったんですよね。
またも、好きな子の好きな人は蓮という…気の毒な状況。
4巻に続き、大樹の父親の言葉にやられました。
気持ちが変わる事前提でつき合ったり、結婚したりすることなんてないですからねぇ。
誰にも予想できません。
麻由香は蓮と別れる決断をしましたが、父親の言葉も少なからず影響あったのかもしれない。
「終わらない努力は、約束を破らないためだけのもの、私たちのためじゃない」と言った麻由香。
文字通り、大人な選択をしたなーと思いました。
番外編「未完の地図」を読んで、蓮と安堂には親友に戻ってもらいたい!という気持ちがより強くなりました。
安堂は、真央ちゃんが本当に好きだったんだなぁ。
例の一件のあと、蓮も何かしら弁明すれば、安堂とこじれなかったかもしれないのに。
とか、色々考えてしまいました。