八田鮎子先生のマンガ「オオカミ少女と黒王子」第15巻です。
別冊マーガレットで2011年7月号から2016年6月号まで連載されていました。
アニメ化されて、DVDも発売されています。
2016年には、二階堂ふみさんと山﨑賢人さん主演で、実写映画化されました。
どちらもおすすめです。
八田先生の新連載、「ばいばいリバティー」は第1巻が発売中!
「オオカミ少女と黒王子」第15巻のあらすじ
ガラス工芸に魅了され、その世界にどんどん引き込まれていくエリカ。
ついに、ガラスの道へ進む決意を固める。
両親に打ち明けるも、母親は反対。
しかし、父親は、
「子供にやりたい事があるというのは、お金より何より価値のある財産だと思っているんだよ」
「やってみなさい」と後押しする。
最初は猛反対だった母親からは、「ガラスの道に進むなら、栄子おばさんの工房を手伝いながら、京都の大学に行く」という条件を突きつけられる。
恭也の側を離れないと誓ったエリカは、ガラスの道も諦められずに悩む。
恭也に京都へ行けと言われていることを打ち明けると、付き合いを続けていくことはできないと別れを宣告される。
恭也と別れることが考えられないエリカは、地元の短大に行こうと考え直す。
それを聞いたさんちゃんは、居ても立っても居られなくなり恭也の家に出向く。
「もし ふたりがずっと 離れない方法があるなら、分けあっていくことだと あたしは思う」
「恭也の繋ぎ止め方は間違っている」と恭也に告げるのだった。
翌日、考え直した恭也はエリカに「京都に行け」と言う。
「ぜったいに離したりしねぇから」と言うのだった。
そして大学受験も無事に合格し、いよいよ卒業式を迎える。
エリカのお父さん、前回登場時にはやってしまった感ありましたが、今回は素晴らしく良いパパでした。
子供にやりたい事が あるというのは
お金より 何より 価値のある
財産だと思っているんだよ
こんな風に言ってもらえて、エリカは幸せですね。
「どの道を選んでも、将来どうなるかわからない」というパパの言葉、当たり前のことなのですが染みました。
本当にその通りです。
子供には、こんな風に言って背中を押してあげたいものです。
そして、エリカのお母さんの言い分も、ごもっともです。
状況的に今回のエリカの場合、衝動的と思われても仕方ない部分ありましたし。
「専門職が狭き門」、というママの言っていることも正解です。
親なら最初は反対するだろうなぁ。
でもこのママの偉いところは、頭ごなしに否定するのではなく、ママなりにエリカがやろうとしていることを調べ、最適な方法を考え、子供に提示するところまでやっている点です。
理想的な親子関係といいますか、見習いたい。
さんちゃんにはホントびっくりでした。
あの恭也を引っ叩いた!
15巻目にして初めてじゃないでしょうか。
こんなに怒った顔のさんちゃん。
恭也以上にエリカのことが見えていて、エリカのことを思っていて、最高の親友だな。
かっこよかったですねぇ。
それに比べて、恭也はなんだか急に甘えん坊になっちゃうし…。
エリカが大学落ちればいい、みたいなこと言っていましたが、エリカ以上に恭也が離れたくなかったんでしょうねぇ。
いつも恭也のことしか考えてなかったエリカの頭の中が、恭也以外の物に占領されようとしている事も面白くなかったのかも。
いずれにしても、所々寂しそうにする恭也のせいで、こっちまで切なくなってしまいました。
プロムの恭也は王子様すぎて、読んでいるこっちが恥ずかしいくらいでした。
いよいよ次巻で終わってしまうなんて寂しい…
後ろのページに、幸田もも子先生が寄稿してたのが個人的にテンション上がりました!
やはり八田先生と仲良しなんですね。
なんだかすごく嬉しい。