八田鮎子先生のマンガ「オオカミ少女と黒王子」第3巻です。
別冊マーガレットで2011年7月号から2016年6月号まで連載されていました。
アニメ化されて、DVDも発売されています。
2016年には、二階堂ふみさんと山﨑賢人さん主演で、実写映画化されました。
どちらもおすすめです。
八田先生の新連載、「ばいばいリバティー」は第1巻が発売中!
マンガ「オオカミ少女と黒王子」第3巻のあらすじ
新学期を迎え、恭也の事ばかりに気を取られていたエリカは、休み明けテストのことをすっかり忘れていた。
案の定追試の羽目に。
見かねた恭也が、家庭教師を買って出る。
恭也の家で、泊まり込みで勉強することになったエリカは浮かれてしまう。
勉強以外の事で頭がいっぱいのエリカを、恭也が一喝する。
「勉強できねぇバカは 許せるけどな
現状把握できねーバカは本気で呆れる」
気をとりなおして勉強していると、突然停電に。
水も止まってしまい、エリカはトイレに行くため外出する。
なかなか戻ってこないエリカを探しに行く恭也。
エリカは、恭也が寒い中一生懸命探してくれたことを、嬉しく思うのだった。
バレンタイン、甘いものが苦手な恭也が受け取ってくれると言うので張り切るエリカ。
スーパーに買い出しに行くと、レジで財布が無くて困っているクラスの男子、日下部を見かける。
エリカは代金を立て替えることに。
いつも卑屈でネガティブ思考の日下部に、「自信持って普通にしろ」とアドバイスするエリカ。
バレンタイン当日、恭也にチョコを渡しにいく途中、日下部に遭遇する。
またもネガティブな日下部を元気付けるため、恭也に渡すチョコのうちの一つを日下部に渡す。
嬉しそうに持っていく日下部を、偶然見てしまった恭也は、エリカのチョコを受取拒否するのだった。
「そんな 胸クソ悪いもん、死んでも食いたくねえだけだ」
日下部を悪く言う恭也に対して、反論するエリカ。
「アイツに彼氏のフリでも頼むんだな」
と言われてしまうのだった。
落ち込むエリカをなぐさめる日下部。
急に、「ぼくぢゃダメデスカ?」と言う。
「エリカがいちばん幸せになれる選択をして」
そう言われて悩むエリカだった。
そんな中、日下部は恭也を呼び止め、「エリカをちゃんと好きなのか」と問う。
恭也の言うことが納得できない日下部。
自分はエリカが好きで、告白したことを伝える。
一瞬驚いた様子の恭也だったが、冷たく言い放つ。
「おまえがアイツの 男にでもなって、幸せにでも なんでもしてやれば?」
「あんな女 最初から ただの ヒマつぶしだ。なくなったって 痛くも かゆくもねぇよ」
会話を偶然聞いてしまったエリカは、ついに恭也から離れる決心をする。
「あたし オオカミ少女やめる。恭也くんのことも もういいから」
日下部とお友達から、ということで仲良くするエリカ。
そんな二人を見て、どことなく機嫌の悪い恭也だった。
エリカのお母さん、恭也のところに泊まると気付いていながら何故引き止めない!
親として、エリカが普通に心配でした。
相手は高校生男子、しかも二人きり!
とはいえ、このシーンがないとお話が続かないですしね。
ママさん、恭也のことほぼ知らないのに、よく行かせたなーと思ってしまいました。
大雪の中、必死にエリカを探したり、携帯も持たずに出掛けてしまったエリカを叱ったり、なんだかんだ優しい。
見た目だけじゃなくて、中身もカッコいい一面もちらほら。
それなのにドSっぷりは相変わらず。
もうちょっと言い方があるだろうよ…と。(黒王子じゃないと話が成立しませんが)
「オオカミ少女やめる」と言った、エリカのいっぱいいっぱいの感じがかわいそうでした。
自分で決めたことだけど、本当はやめたくない!という気持ちがこちらにも伝わってきました。
恭也は相変わらずクールな態度で受け止めていましたが、内心どうだったのか。
クラスの女子に八つ当たりするあたり、日下部に言われた言葉を思い出して、自分の行動を振り返ったりしたのか…いや、ないな。
単に、自分がいつも一番じゃないと気に入らないだけ…子供だな。
日下部に対する物言いは、読んでるこっちが胸クソ悪いんだよ!という感じでした。
エリカが「あんた何様?」って言っていましたが、そのとーり。
今の時点で、恭也って見た目以外は最悪じゃないの?と思ってしまいます。
雪の日の恭也とギャップがありすぎて…。
それより日下部のほうが余程成長が見られました。
恭也の傲慢、横暴っぷりにより、周りの男子の良さが一層際立って見えます。
恭也に立ち向かっていったところはかっこよかった。
このままエリカと日下部がくっつく…というのは無さそうですが、果たして恭也がこのまま黙っているとは思えないので見物です。